2020年5月14日木曜日

株式投資において個人投資家が介入できる部分について

イギリス東インド会社だかオランダ東インド会社だか
どっちだか忘れましたが、
香辛料などを取ってくる航海船に出資して、
帰港後にその分け前をもらうとかが
株式市場の原点だったと記憶しています。
(ガバガバ歴史知識)


さて、その始まりからも分かる通り、
ぶっちゃけその企業の運用に関して
投資家にとってできることなんていうのは、
たかが知れています。


まあもちろん、ある程度の株式を保有していれば
企業に対して文句をつけられたり、
買収等もすることができますが…。


資産額が1億程度じゃそんなん無理だし、
畢竟およそほとんどの個人投資家の資産レベルじゃあ、
取引が企業および株式市場に及ぼす影響など
木っ端じみたものでしょう。


市場の人間が揃って全員売却、
とか逆インサイダーみたいなこと無理ですしね。
そこにAIや逆張り投資家なんて入ってきますからなおさら。


すると、個人投資家は
あくまで企業のやることなすことと、
市場全体の動きに対して、惨めにもただ頭を垂れて
追従することしかできないわけです。
(まあ言うまでもないことですが)


個人の利益を最大化するには、
その投資先の企業がどういったモノや
サービスを生みだすのかということを正しく理解し、
また市場の流れがどう関わってくるのかも見つつ、
そしてそれが自分の投資期間において
最大の利益を生み出すタイミングを理解せねばなりません。


この、投資先の分析と選定、
および売買のタイミングと額こそが、
唯一個人投資家にとって許される自由な部分です。


そのうち、高配当投資家については、
投資先の分析と選定に高配当という
ファクターを重視することで判断を歪めてしまうのと、
売買タイミングと売却額の選択と判断の放棄をしてしまうために、
ある意味、より個人投資家が持てる選択権の自由を失っていると言えます。


もちろん無配や低配当銘柄は、そういう意味では、
自社株買いや内部留保、設備投資などの比率が
高配当銘柄より企業が自由に使えてしまう、
という考え方もできますが…。


それこそ自分の好きなタイミングで売ればいいだけです。


つまりは、配当の比率が上がれば上がるほど、
企業にとっても個人投資家にとっても、
取れる選択肢の幅が狭まってしまうとは考えられないでしょうか?


その上で、さらに配当を再投資してしまうなら同じ話です。
(そして課税分損といういつもの帰結)


高配当投資戦略を運用する場合は、
「高配当銘柄だから下落してもガチホでおk」
などという傲りをするのは間違いであって、
本来は唯一許された自由である投資先の分析と選定に時間を割かねばならないことでしょう。
(投資先の分析と選定がファクター戦略で縛られているということを理解しなければならない)


ちなみにインデックス投資家は、
高配当投資家とはほぼ真逆であり、
投資先の分析と選定をある程度放棄し、
売却額と売却タイミングの選択権を有しています。
(セクターETFや高配当ETFになるとそれぞれが多少反比例しますが)


これは、自分には銘柄の分析と選定ができず、
また株式市場を読みアウトパフォームする
投資なんてが出来ない、という考えによるものです。


また、売却額(配当額)と売却タイミングに関しては、
前者においては少額なほど課税額が少なくなる点、
後者においては遅いほど課税が繰り延べられる点が、
右肩上がりが期待できる投資先においては
リターンの底上げに大いに貢献してくれるのは言わずもがなですよね。


そういった要素が中長期投資においては有利なため、
インデックス投資は現時点でも個人投資家にとっては
かなり優秀な投資手法であり、
私はそこを強く評価しているわけであります。


個人投資家がどこまで自分の裁量に幅を利かせるか、は一つの命題ですが、
自分の力量が株式市場や優秀な企業、
あるいは他多くの機関投資家やAIなどにまったくかなわない自覚がある人は、
投機でもない限りは自分のバイアスなどすべて擲ってみるのもまた一興ではないでしょうか。


大切なことは、自分が主役になるとかよりも、
「儲けること」です。

この目的を見失った人に、投資の女神は微笑まないことでしょう。



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2 件のコメント:

  1. 最近いつも楽しく拝見しています。

    大切なことは、自分が主役になるとかよりも、
    「儲けること」です。
    この目的を見失った人に、投資の女神は微笑まないことでしょう。

    かなりカッコいいですね。明日、会社で使わせて頂きます。

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    返信
    1. コメントありがとうございます。
      なんか儲けるために投資してるのに儲けるのを度外視して配当が嬉しいだの他人と投資成績は比べるもんじゃないだの負け惜しみばっかり言ってる人がそこら中にいますからね。

      しかし、会社で投資の話ができるのは凄いですね。

      削除

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