2020年12月17日木曜日

レバレッジETFの減価リスクがなんだ、現実の株価を見ろォ!!


何とは言いませんが、ある動画では、
レバレッジETFの逓減(ていげん)…読めない。
ようするに減価リスクについて謳っていました。


4日間で100ドルの指標が+5%で105ドル、
-10%で94.5ドル、+5.82%で推移して
100ドルに戻る時…。


3倍レバレッジでは+15%で115ドル、
-30%で80.5ドル、+17.46%で94.56ドルで
推移して94.56ドルにしかならない。


結果的に同じ値動きでもレンジ相場だと
現物+-0%と比べてレバレッジは-5.44%減。


だからレバレッジETFって
長期保有に向かないんだって。


…なんかおかしくないですか?


そもそも、だいたいこういう減価リスク言う人って、
何故か必ず現物が+-0%に戻るように算出してるんですよ。


冒頭の計算を見直してみてください。
最初は+5%、次は-10%の後、
最後、+5.82%加算して、
現物の最終結果を100ドルにもどしてるんですよ。


ちょっと…こういう計算方式だとまるで
レバレッジだけ減価してるみたいじゃないですか。


最終的に同じ値動きをするとしたら最後は+5%。
すると現物でも最終結果は99.225ドルになります。


つまり結局現物でも0.775ドル、0.75%ぐらい減価します。
(レバレッジで同様の計算をすると92.575ドル。
こちらの減価差は現指標から7.425%になります)


額としてレバレッジが大きすぎて誤差でしょうか?
いいえ、そこは問題ではありません。


減価の説明なのに、片方のにのみ減価があると
誤解させるかのように、最初と最後の結果を
同一のものにしているのがなんか
おかしいんじゃないのって話です。


そもそもなぜ最初に+5%加えてそのあと-10%にしてるのかが
ちょっと意味不明なんですけれども、
それ以上に最後の最後にパーセンテージの小数点以下に
謎の0.82%を加えて5.82%にしてるのはなんでやねんって。


これほんとに現物有利にしてレバレッジが
不利になるように算出方法変えたようにしか見えませんね。


まあそもそも途中で減価の計算なのに
なんで最初から最後まで5%で統一しないの?


最初から最後まで全部+-5%で
計算した方がわかりやすいでしょ。


だって「現物がレンジ相場で原指標に
戻るときにレバレッジは減価するか」か
どうかは問題じゃないでしょ。


「レンジ相場で現物とレバレッジETFは
それぞれどういった値動きをするのか?」
っていう部分に焦点を向けるべきなんですよ。


この違いでちょっとたとえ話しようと思いましたが、
頭が良くないのでうまいたとえ話が浮かびませんでした。
ともかく一番いうべき部分はそこです。


まあ条件と状況自体は同じで、間違ってはいないんですが、
なんていうかなあ、見せ方に恣意性があるというか。


現物とレバレッジETFの比較において重要で、
またレバレッジETFのリスクを正しく理解する
フェアな条件下でのシミュレーションではないかな。


最後わざわざ現物が100ドルに戻るように
結果に揃えてレンジ相場の増減のパーセンテージを
恣意的に操作しているのはなんででしょうか。


ってそりゃ、レバレッジの減価だけに注目させ、
現物のメリットを際立たせるためにやったんでしょう。
故意にやってるのかどうかは不明ですが。


ま、もともと件の動画はレバレッジETFの
リスク喚起が目的で焦点だったのでしょう。


減価そのものをレバレッジETFのリスクと
して見ているようだったので、
無意識のうちにそれが目立つように描写してたんでしょう。


これがバイアスとかいうやつですね。
私よりバリバリ有名であろう人間でも、
こうしたバイアスによって理屈をうまいこと操作するんですね。
ま、そもそも投資動画とか出してる時点でな。


一応またさらにフェアに言っておくと、
レバレッジはそこに金利と運用コストがかかるので、
レンジ相場は上のシミュレーション以上にむしろ不利です。



単純にコストだけで見ても0.9%ぐらい違いますからね。
そこに金利がかかってくるわ、乖離リスクもあるわで、
実際にはシミュレーション以上にほぼ確実に不利です。


シミュレーションのやり方には不満がありますが、
実際にシミュレーション通りの値動きをしたら
レバレッジの方がもっと減価すると思います。
(改めて言いますが、レバレッジの減価は大きいが、
現物投資でもしっかり減価するというだけの話です)


なお、減価に触れるなら増価にも触れるべきです。
その動画ではついぞ触れることはなかったがね。


つまりもし元値100ドルに対して、
+5%が連続したらどうなるか?


減価について触れるなら、
そういうシミュレーションもするべきですよね?


現物が105ドル→110.3ドル→115.8ドル→121.6ドル
レバレッジは115ドル→132ドル→152.9ドル→175.8ドル。
(適当に四捨五入してます)


上昇率が高ければ高いほど、
上昇時期が長ければ長いほど、
投資期間が長ければ長いほど、
レバレッジ投資は現物に上方乖離していきます。


加えてじゃあこれが最後に-5%下がり、
そのあと+5%騰ったとしても、
現物は121.6ドル→115.52ドル→121.296ドル
レバレッジは175.8ドル→149.43ドル→171.8445ドル。


多少の減価差し引いても、
上方乖離のおかげで死ぬほどお釣りが来てません?


むろんレンジ相場が長く続けば続くほど減価し、
またさらにコストと金利がのしかかってくるわけで、
レバレッジは現物に比べて減価ダメージは大きいですが、
+50%近いアウトパフォームがそれをマイルドにしてくれます。


つか下落機会が最後に1回あっても
現物は元本から+21%なのにレバレッジは+71.8%かよ…。
これが増価ですね、3倍以上の上方乖離。


まあそんな相場とかはありえるはずもなく、
右肩上がりしなかったらその上方乖離の貯金すら
恐るべき速度で解けてそのまま死ぬだけですが、
そもそも右肩下がりのレバレッジETFのに投資するかって話。


株価って長期的に見て右肩上がりが期待される。
わざわざ期待値が右肩下がりの銘柄に投資するか?


この場合SPXSとかのベアレバレッジとかが該当しますが。
こっちを長期投資するのはそうそうおらんでしょう。
レバレッジ長期投資はブルレバレッジゆえの理論かなと。


ともかくも、レバレッジの減価に触れるなら、
増価の部分と、増価を経た減価の部分を合わせて
シミュレーションしてほしいものですな…。
(といっても、そんなの抜き出す時期で変わりますので、
平等っぽいのなんて無理に近いですけど)


あと、減価の調査の場合、
(まあそりゃ減価の調査なのでそうなんですが)
必ず一括投資のみのシミュレーションしかしません。


一括投資の場合でも長期的に右肩上がりならば、
仮に暴落や減価が起きても上の例のように
それなりに含み益がクッションになって
現物より有利になる状況もありますが、
積立投資ならさらに有利になる可能性もあります。


仮に冒頭の計算結果にあったように、
現物が元通りになる不平等な計算結果を用いて
積立投資が成功した場合はどうなるのか?
(+5%→-10%→+5.82%の場合ね)


1日ずつ100ドルに10ドルの追加投資をした場合、
追加投資後にそれぞれの値動きをするシミュレーションです。


現物は+10.5ドル→+9ドル→+10.582ドル=30.082ドル。
レバレッジは+15.5ドル→+7ドル→+11.746ドル=34.246ドル。


つまりそれぞれ最終結果と加算すると、
現物は100+30.082ドル=130.082ドル。
レバレッジは94.56+34.246ドル=128.806ドル。


単純に現物が-10%→+5.82%で
底からの上昇が15.82%なのに対して、
レバレッジは-30%→+17.46%で
底からの上昇は47.46%です。


まだ現物投資には劣りますが、
投資額の10%に相当する追加投資で、
差額はおよそ1.276ドル。
もっと投資額を増やせばさらに縮まります。


ていうか現物投資は元本からの乖離が
+-0%から+0.82%くらいしか上昇してませんが、
レバレッジは-5.44%から-1%になりました。


今までの複利上昇による含み益のクッションがあれば、
この差額はさらに縮まることでしょう。


まあ、そもそも追加投資しなくても
次に1%でも上昇すればペイできます。


右肩上がりが期待できるならより
改善できる余地があるでしょう。


上昇相場では凄まじく上昇するのですから、
レンジ相場で回復が遅くなるということは、
かえって安く変える積立時期が増えるということであります。


つまりボラティリティの荒さのみならず、
減価は積立投資と上昇において大いに
レバレッジETFに有利に働きかけるということです。


レンジ相場の減価?
え、それって結局許容できる範囲のリスクでしょ?
むしろ、チャンスじゃないんですかね?


と、なるか、ならないかが、
常識的で理知的で素晴らしい能力を持った一般投資家と、
イカれた頭でとても投資とも言えないような投機をする
我らレバレッジホルダーの違いなんですね。


-20%も下落したらもう怖くて買えない…と、
そんなもう全然まともな人はこんなことしなくていいと思います。


やるのは私だけで良いですよ、お前らはやるな!やるな!
儲かるのは私だけでいい!帰れ!!!帰れ!!!
常識人は帰れ!!!!!!!!!!!!!!!!


…算数検定5級くらいの人間が頭痛の中
電卓を必死に叩いて計算した結果が上のようなので、
もしかしたらどこか計算間違えてるかもしれない。


気になった方は自分でもエクセルで計算してください。
(別に信じてもらわんでも良いですし)


ただどちらにせよ、減価リスクなんてものは、
結局レバレッジETFのいち側面、特定の場面、
マイナス部分のみの話であって、
それはプラスの部分と照らし合わせて加味すると
いかようにでも捉えられるということです。


お決まりの文句ですが、少なくとも12年前、
TECLやSOXLが設定された付近から長期保有しておくと、
たとえコロナショックという暴落を得たくせに、
TECLは10277%、SOXLは4438%のプラスリターンでした。
(と言っても物理的に買えなかったでしょうけど)



ちなみに同時期くらいのTECLの元指標の
XLKだと700~900%くらい?
QQQだと600~900%ぐらいでした。
SPYなら…312%くらい???


減価とは…??


まあ運が良かったとか、
たまたま暴落がこなかった~とか、
それっぽいこと言っても良いですけど。


現にこうして結果が出てて、
12年単位で運がずうっと良くて。


そんでリーマンショックを超える暴落率の
コロナショックの減価すら回復してて…。


え、減価??


ちなみにだから、さらにさらに、
好景気にも不景気にもレバレッジETFに
ずうっと積立投資していた場合は、
レンジ相場およびボラティリティの荒さで
さらにさらに実質リターンは爆増していき…。


えっえっ減価ァー!!!
減価アアアアアアアアア!!!!!!
減価アアアアアアアアア!!!!!!
減価アアアアアアアアア!!????




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4 件のコメント:

  1. たぶん13年前とか14年前とかにも似たような指数でETF設定されてると思うけど、そいつらどうなりました?
    今残ってるETFが12年で良い具合に上がってるのは単なる生存者バイアスなのでは?

    返信削除
    返信
    1. たぶん←憶測かよ!
      13年前とか14年前とか←どっちだよ!
      似たような指数←つまりどの指数だよ!
      されてると思う←思うだけかよ!
      どうなりました?←お前が聞くんかい!
      今のETFが上がってる←上がってるならええやろ!
      生存者バイアスなのでは?←私に聞いてどうするんだよ!

      憶測で適当なこと言ってその証明もせずに私に助けを求められても困ります…。

      削除
  2. バフェット鬼太郎12月 17, 2020

    バフェット鬼太郎

    おい、鬼太郎
    なんだい、父さん
    金持ち父さん、貧乏父さんの本を読め、鬼太郎
    わかったよ、父さん

    ところで、父さん
    レバレッジ株ETFが、減価するみたいだけども
    ねずみ男が、絡んでいそうだから
    調査したいところ
    そうか、頑張れよ、鬼太郎

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    1. ブログの記事内でブロガーの人格が分裂して会話し出すのはよく見るけど
      ブログのコメント欄でコメントした人が分裂して鬼太郎と目玉おやじになるのは爆アドブログだけ!

      削除

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