「社畜生活の中では配当金で人生のモチベーションを高めている」
「配当金は安定したキャッシュフローが手に入るから安心できる」
と、なんとリスク度の高い株式に投資をしておきながら、
連続殺人を起こしつつも平穏な暮らしを求めている吉良吉影みたいなことを
言っている人をSNSで見かけましたが、
果たして配当銘柄を持っておくことは本当に心の平穏に繋がるのでしょうか?
まず何よりも前提として、
配当金がチャリンチャリンと懐に入ってくるのは、
空から勝手に降って湧いてくるのではなく、
企業の株式から捻出しているだけであり、
実質的にほとんど株式を利確あるいは確定していることと同義です。
そしてその配当金にも20%の課税がされてしまうため、
配当金が振り込まれる機会がが多ければ多いほど、
そして早ければ早いほど、無配銘柄を売るよりもっともっと不利です。
これら配当金にかかる課税は
再投資しようが絶対に取り戻せないため、
これはいわば逆複利のように重くのしかかってきます。
ただでさえNISAなどを使って
必死に課税されるのを回避しているのに、
もし配当銘柄で再投資なんてやってしまっていたら
もう完全に本末転倒です。
(しかも年間非課税投資枠を超えた配当金は課税対象)
しかもしかもですね、
みなさんが大好きな米国株配当銘柄だともっと大変です。
(※参考)
配当金生活に米国株は向いてない?配当の二重課税問題は意外に深刻だった
https://hiromethod.com/thinking-about-double-taxation-of-dividends
もし米国配当銘柄に投資していた場合は2重課税によって
本来の20.315%から10%近く課税額が増えてしまいます。
つまり実質的に配当は手取りで8~10%前後下がってしまいます。
年収700万円以上の人でしたら確定申告でだいたいは取り返せますけど、
そんな人は今の日本にめったにいません…。
つか、普通に考えてそれだけ稼いでいたら、
配当金ジャラジャラ来なくても毎日安心して熟睡できるか、
あるいは配当銘柄を運用するような時間がない過重労働者ぐらいなものです。
ふつう平均的なサラリーマン年収の400万だと
控除額ももっと減っていくため、
下手すると確定申告しても半分以上戻ってきません。
というか取り戻すために確定申告は毎年必須だし、
さらには所得がないセミリタイア者などは取り戻すことすら不可能。
配当金ジャラジャラ生活はむしろ一番非合理的です。
ADRとやらを使えば一部の先進国上場銘柄なら
多少はなんとかなるみたいですが、
ようはそこまでしてようやく無配株と同じステージに並べるということ。
ていうかそれだけしても配当銘柄は無配株より
減配などの嫌気売りリスクも抱えるわけだし、
リターンも上げ幅が多いどころか少ないし…。
果たしてそこまで手間をかける意味が配当銘柄にあるのでしょうか…?
まとめますと、配当銘柄(特に米国配当株)というのは、
・無配株にはない減配や無配による嫌気売りのリスクを常に持ち
・毎年欠かさず確定申告で二重課税ぶんを還付させる必要があり
・さらに年収が最低700~800万ないとすべて還付させることもできず
・配当金を振り込まれる機会が多いほど課税され不利であり
・企業は配当に縛られ事業や設備や内部に投資できず
・配当再投資は無配株がやっていることを自分で無駄に手間かけてやるだけ
ということ。
安定したキャッシュフローというのはただの錯覚で、
結局のところはただ株式から現金に
アセットアロケーションを移動させているだけ。
再投資なんてしたらただもとの株式に戻しているだけで無意味だし
購入手数料はかかるし課税もされるぶん余計に不利です。
果たしてこれが本当に心の安寧をもたらすのでしょうか?
むしろ社畜生活をさらに引きのばしているだけではないでしょうか。
つまりやりたいこととやっていることはほぼ真逆。
自分で自分の首を濡れた真綿で締めているだけです。
配当金チャリンチャリン生活。
それは幻想です。
目を覚ましましょう。
現実には配当金チャリンチャリン生活などなく、
安定したキャッシュフローというのはただの錯覚で、
ディスプレイから美少女が出てきてくれるはずもなく、
シンデレラは一生灰かぶりのままなのです。
惨めでむごたらしいプロレタリアートの私達は、
せいぜい必死に節約してインデックス投資に投資するほか生きる道は無いのです。
というか社畜がつらいならなおさら
株式投資で心労を重ねるのはよくありません。
インデックス投資をほったらかしておいたほうがストレスはたまらないはずです。
ということでぜひインデックス投資を!
こっちの芝生は今日も蒼い!
(σ`・ω・´)σ応援クリックお願いします♪↓
0 件のコメント:
コメントを投稿
【諸注意】誹謗中傷およびスパム・荒らしコメントのIPログは適宜記録され、必要に応じてブログ運営者によって規制/プロバイダに通報されます。