高配当投資は砂上の楼閣

砂上の楼閣（ろうかく）
① 基礎がしっかりしていないために崩れやすい物事のたとえ。
② 実現または永続不可能な物事のたとえ。
（参照：三省堂 大辞林 第三版）


砂上の楼閣とは、一見立派だが、
中身がカスカスなことを言います。


机上の空論とはちょっと違うかな。
あれは、空想上で実際には役に立たないことだから。


投資中は時価が変動する無配株は、
利益が出ようが、現金化されなければ
利益にはならず、下手をすると下落や倒産で、
すぐ露と消えてしまう…。


逆に、定期的に高配当で利確される高配当株は、
株価に関わらず配当が出続けるため、
常に利益だけを得続けることができます…！！


だから、高配当投資家は、無配株等の値上がり、
その含み益を砂上の楼閣として見ているんですね。


高配当投資、なんて素晴らしいんだ…。


…んなわけねーだろ！！！


そもそも、それだったら
含み損も砂上の楼閣じゃないか。
値上がりするまで待てば勝ち確では？
（むろんそんなこともないが）


そもそも現金自体はボラティリティが低いというだけで、
絶対的ではなく、それ自体の価値は常に変動しています。


インフレが前提の資本主義社会では、
現金は株式や物価と比べて徐々に価値が下がるし、
逆に暴落の時は相対的に価値が上がるというだけです。


米ドルと日本円の価値自体も相対的に変わるしね。
現金も現金で、投資先であり、
投資に回さず持っておくのもそれはそれで損です。


投資家なのに、現金にしないと
幻みたいな言い方をする人って、
ちょっと知識的にどうかなって思います。


なんなら資本主義で、世界中の企業で人が働き、
物価も決め、それで世界を動かしているのですから、
全世界インデックス投資こそが世界の基軸とも言える。
ボラティリティは荒いけどね。



また、この理屈は高配当が永続的に、
かつ増配で出る前提ですね。


つい最近減配ラッシュになったり
してたんですがそれは（戦慄）


だいたい、いくらずっと配当が出ていても、
元本割れしていたら、トータルで見ると損です。


大概の高配当投資家は配当が絶対出る前提で、
だから売らない以上、株価は気にならないんでしょうけど、
ある方などは「減配か無配化したら流石に損切りする」
とも言っていて、つまり、最後の最後にしぬ直前まで、
一切元本割れは気にしないらしい。
（その人はデイトレでお金を稼いでJTの損失に補填していた。えぇ…）


最後に資産が減少しても気にならないし、
最終的に大損してもいいと…。


というか、元本割れ前提か…。


いよいよ、儲けるための投資ではなく、
貯金を誰か（高配当銘柄）に渡して、
手数料（30％の課税）をかけながら、
ただ貯金を下ろして渡してもらうような、
資産管理を他人に任せるようなものになってきたな…。


…っていうか、この理屈でいうと、
砂上の楼閣とは、高配当投資のことでは…？？？？


いくら会社の業績が悪かろうと、
いくら株価を維持できなかろうと、
配当さえ出しておけば、高配当投資家が買ってくれる…。


その実態は株価で市場から評価されているのですが、
それとは関係なく、配当でごまかしておけば、
とりあえず目先の企業存続は可能…。


これって、高配当投資家は、高配当に、
なんなら高配当銘柄にごまかされてるんですよね…。


儲けを目的にしていないと言ってしまうと、
結局の所貯金を他人に下ろしてもらうのと変わらんので、
フォローすればするほど苦しくなってしまうのが高配当投資です。


私は、こんな不毛な投資を勧める
高配当投資家が理解できません。


協調性とかいって同調圧力してくる人もいますが、
自分は本当はクソだと思ってる投資を、
自分のポジションに関わらず外面だけ取り繕って
「投資は自由です」
「私は他の投資法を否定しません」
「人によって適切な投資は違います」
「投資法は個人の自由だから、好きにしてください」
などとクソ適当なこと言ってフォローする気はありません。


他の投資を批判するな、余裕がないのか、
などという人は多くいますが、投資は結果がすべて。
クソみたいな傷の舐めあいはただのゴミ。


こんな空虚かつ非効率な投資法を、
怪しい理屈で適当にフォローするのと、
私のように不特定多数からいかに叩かれようが、
正しいものは正しい、ダメなものはダメと断ずること。


私は、後者のほうが誠実だと思います。

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