2019年3月20日水曜日

米国株偏重(VOO一本)投資は、逆にとても難しいです。

現代で投資をする以上は、
どうしたって米国株式市場の影響を受けてしまいます。


どの国の、どの銘柄に投資していたとしても、
グローバル化および、その企業の大本が米国企業であることから、
例えばアメリカの下落で、日本が暴落することすらあります。


そのうえ、できるだけ堅実に、
かつ大きく利益を上げたいとなると、
米国株式への投資が視野に入り、くわえて米国株式比率も
あなたのアセットアロケーションのほとんどを占めてしまうでしょう。


そうすると、「一生一緒に米国株」というスローガンを胸に、
実質的にアメリカと人生を共にすることとなり、
アメリカの強い経済成長の恩恵を一身に受ける反面、
アメリカがヤバいことになると心中する羽目になります。


そういったことを避けるため、
米国国内への分散投資だけならず、
先進国株式、新興国株式、日本株式など、
あるいはそれらを統合した全世界株式を購入し、
できるだけリスクを分散させようとする人が多いですね。


実際、私もSlim先進国株式という
インデックスファンドを購入しています。


とはいえ、先進国株式や全世界株式は、
ふつうは世界の時価総額加重平均に沿って購入されるため、
先進国株式でも結局アメリカが65%ぐらい入っているし、
結局はアメリカ市場の影響はかなり大きく、
たんなる気休めにしか過ぎないんですがね…。


実のところ、こうした先進国株式の構成国において、
アメリカの65%の比率と、例えば7%の比率であるイギリスが、
そっくりそのまま入れ替わってしまうような
普通に考えてあり得ないといってもいいでしょう。


なにせ、冒頭で申し上げたように、
世界の65%の富を占めるアメリカが例えば突然とんでもない暴落をしたときは、
他の国も同時に尋常じゃないダメージを受けるため、
先進国株式における構成比率が一気に入れ替わる、
なんてことがそう簡単に起きることがあり得ないからです。


ということは、もしそういった、
先進国株式における構成が入れ替わるとしたら、
急ではなくゆるやかに変わっていく、というのが現実的でしょうね。


つまりは、例えば、
アメリカの国力がじわじわと減少していったりとか、
イギリス国内で新たなエネルギー資源が見つかったりとか。


後者だと、結局イギリス以外も発展しそうなので微妙かな…。
ただまあ、そうしたゆるやかな経済推移
国ごとに正反対な動きをした場合に、
米国一本投資と比べて、米国以外への世界分散投資が
報われるときでしょう。


つまりは、たとえ米国株一本投資だったとしても、
その経済主要国のゆるやかな入れ替わりが適切に見抜けさえすれば、
また別の国に対してスイッチングすれば生き残ることが可能です。


でも、果たしてインデックス投資をしているような人が
そんな緩やかな経済推移を見て、適切なタイミングで、
SlimS&P500からSlim先進国株式などに
資産をスイッチングすることなんて可能なのでしょうか…。


リーマンショックの時でさえ生き残ったアメリカ市場を捨てて、
別の国が今度は台頭しそうだ、と、
その国に一気に資産を移し替えるというのは、
あまりにも難度が高いです。


そもそも、そういった場合でも、
自分の投資ファンドを妄信してガチホし続けることこそが
インデックス投資の本懐なので、
そのセオリーに真っ向から反しています



そう考えるとやはり、米国株一本投資は、
楽そうに見えてかなり難しい投資手法だといえるでしょう。


大体、すでに世界経済はある程度完成していますから、
アメリカが緩やかに衰退していく想定自体も、
まずそもそも起きえない可能性だって十分あります。


結局どう転ぶかはわからない以上、
できるだけあらゆる国々に分散投資できる、
先進国株式や全世界株式に投資するのが一番安全だといえるでしょう。


※わかりづらかったので総括を追記。 
①アメリカが即死すると金融危機なので分散投資がまず意味なし
②現実的に考えられるアメリカ経済の死は、世界経済がゆるやかに変動したときのみ
③そのゆるやかな変動を見極めるのは無理
④だから先進国投資(か全世界投資)がよい
(⑤新興国はまだまだ未熟だから先進国にとって変わるのは当分ない、という私の考え)



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