2019年9月15日日曜日

わざわざバリュー配当のなかでもタバコ株を持つ理由はなんだろうか?

タバコ株はなんだかんだ言って内在するリスク自体は高く、
健康被害やマナーによる人々からの嫌気リスク、規制リスクといった…
特に今に至ってはトランプが電子タバコの規制に目をつけたりなど、
そういった理由で現状は下降傾向にありますね。


どちらかというと普通の銘柄よりはちょっと特殊で、
事業リスクが発覚した瞬間に下落するというよりは、
リスクが大きいと判断して手放す投資家が常に増え続けている印象を受けます。


こう言うと、
「いや、それだけ悪材料が出きっているなら割安で買えるじゃないか!」
と前向きなことを言う人も居ます。


うーん、それはそうかも知れませんが、かといって、
「これから良材料が出て割高に転じる可能性」
がタバコ株にあるかと言われると…。


いくらバリュー株(割安株)といえども、
いずれはバリュー株から転じてグロース株になってもらわなければ、
売り抜けたときにマイナスになることは必至です。


また、高配当銘柄という観点で見たとしても、
利益が頭打ちになってしまえば配当もジリ貧です。
そもそも増配している場合はなおさらその分の利益あげなきゃならないし。


現状先進国ではほとんどタバコは悪と断じられ、
ターゲットにする新興国自体も市場は経済成長と共にニッチになっていくわけですし、
やはり将来の展望はあまり明るくは見えない気がします。


どちらにせよ不利な状況に立ち向かっていかねばならない事業であるため、
企業の利益や成長に期待デキる部分は少なく、
企業自体の存続はできても、本来の目的である投資して利益を出すという事自体の達成は、
実は甚だ難しい部類なのではないかと思えます。


ところで不思議なことに、タバコ株投資家の人って、
案外タバコを吸わないとか、むしろ嫌煙家であることのほうが多い気がします。


以前は米国株ブロガーのChocoさんも、嫌煙家でありながら、
「ヤニカスどもが喫煙室という豚小屋で苦しむことでチャリンチャリンできる」
と邪悪な愉悦を浮かべていましたが…。
(なんか今はもう流石にタバコ株を擁護すらしなくなってますけどね。もしかして流石に見捨てた?)


タバコが好きなだからタバコ株に投資している人は少なく、
タバコが嫌いだからこそ株で搾取してやろうと思う先のような人や、
もっと言えば単に高配当が気持ちいいからと投資している人が多い印象を受けます。
イマイチ健全な投資とは言い難いですね…。


タバコ自体が敬遠されがちな昨今では、
他人に対しても、自分はタバコ株主だなんて言いづらいですしね。
人によっちゃ悪の片棒を担いでるなんて謂れすら受けてしまいそうです。


特に今のアルトリアグループなどは
マリファナなどにも手を出そうとしていますから、
やはりあまり人に表立って言える投資銘柄とは…。


ニッチなシェアを確立することは確かに事業にとってプラスですが、
それ以上にこれから規制が厳しくなりこそすれ緩くはならない事業です。


そういう意味でも、長期的にプラスになる展望は見込めそうにありません。
バリュー高配当銘柄は長期投資を見据えなければ利益が見込めないのに、
こうも逆境に向かい続けるタバコ株は、やはりイマイチだと私は思います。



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