インデックス投資をするような人間っていうのは、
実質的に逃げの投資、守りの投資と見られることが多いでしょう。
いわゆる自分がない、個別株に挑戦するプライドも気概もない、
爆益ではなくそこそこの利益を得たい、
といった「そこそこ野郎」がする投資と言っても良い。
ただ、何もそういった人たちばかりではありません。
誤解しがちですが、守りに入っている部分もありつつも、
決して逃げるだけではなく、もっと具体的に言えば、
「守りながら堅実に勝ちに行こうとしている」のです。
守りながら勝ちに行く、となると、
市場が暴落してもボラティリティが少なく、
そもそも暴落しなくても株価が常に停滞しており慣れっこで、
かつ配当によって心臓の動機を抑える配当ディフェンシブ銘柄投資家を
イメージする人も多いかも知れません。
ただし、ディフェンシブ銘柄が勝つという保証はほとんどありません。
ディフェンシブ銘柄といえば、
タバコ株やヘルスケア、生活必需品株などでしょうが、
それらは規制リスクや訴訟リスク、もっといえば減配や倒産リスクだってあり、
あくまで個別株である以上「今後絶対に騰がる保証なんてない」からです。
つまりずっとガチホや積立投資をしていても、
永遠に無限ナンピンし続ける可能性がだってありえます。
そんなんどんな個別株だってそうじゃないか、と思うかも知れませんが、
うん、だから、そんなどんな個別株だってあるリスクが、
ディフェンシブ銘柄だけ起こり得ないなんてことないんですよね。
そのくせボラティリティのあらさがないからって安心していたら、
配当による課税や下落時の買い増しの少なさから、
いちばん大事なリターンは思うように上げることができず、
結局マイナス、あるいはプラスでも市場にアンダーパフォームする可能性だって
十二分にあるわけです。
対してじゃあ成長株に投資すれば良いのかと言うと、
それはそれでリターンとともにリスクが一気に跳ね上がります。
企業の中身を見て、成長が頭打ちでなく、
一気に下落する可能性もなさそうで、
かつ適度にボラティリティの荒いグロースシクリカル株をガチホし続けるなぞ、
よっぽどメンタルと手腕が優れた一握りの投資家でなければできないでしょう。
いわば成長株だって「諸刃の剣」。
こっちはこっちで「攻めすぎ投資」なわけです。
(ディフェンシブ銘柄は守り過ぎだから「諸刃の諸刃」でしょう、もう)
いざ長期投資として考えた場合、
グロース株は人生の多くを株式投資に割かなくてはならず、
なかなか現実的に利益を増やすことはできないのではないかと思います。
とすると、いちばん現実的で、かつある程度リターンを上げられる、
インデックス投資がいちばん「勝つ確率が高い投資」と言えるのです。
結果的に守り、そこそこのリターンを狙うことになろうとも、
しっかりと現実と自分の実力を見極めて、
いちばん効率的かつ現実的に勝てるインデックス投資を選択するのが、
何より優れた投資家と言えるでしょう。
そりゃ理想を言えばグロース株に思いっきり投資したほうが勝ちます。
ですがそれは私ら凡人には無謀、蛮勇ってなもんです。
勝つとしてもかなりの技術か運が必要です。
それにビビりすぎたのがディフェンシブ投資家。
それの恐ろしさを知りつつ、しっかりと現実を見据えて、
ちゃんと勝つという意思を持って戦うのがインデックス投資家です。
決して逃げているだけではありません。
負け惜しみでもない。
メンツよりプライドより、利益をだいいちに優先するのが
本来の株式投資家ですからね。
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ファンドも個人も9割が市場(指数)に負けると歴史が証明してるのに何で1割に入れると思ってるのか疑問ですよね 短期的には市場を出し抜けるかもしれないけど資産形成を考えたらどう考えても割に合わない
返信削除競馬やパチンコの研究してる人と同レベルに思える 短期的には大勝出来るけど最後は必ず負けて終わる
後は投資資金が少なくて指数のボラじゃ全く儲からないとかでしょうかね
本音を言ってしまうと、やはり大勝ちはできない投資なので、
削除どうしてもその残り1割に夢見ちゃう気持ちはわからなくないんですけどね
現実はそう甘くないということで…
いやインデックス投資ならほったらかしてるだけで利益になるので
激アマなんですけどね実際は…。