2020年9月11日金曜日

狼狽売りは悪ではない。啓蒙売りも悪ではない。

狼狽売りというと、悪いイメージが持たれがちだが、
反省するべきは単に「自分のリスク選好度を見誤った」だけであって、
狼狽売り自体が特別損失につながる行為であるとは断定できません。


例えば、ちょっとかわいそうで申し訳無いが、
私のブログのPV数が多い人気記事では、
和製バフェットさんがコロナショックで狼狽売りした様が
まざまざと鮮明に語られている。(語っているのはぽすと)


しかしまあ、当人いわく、損失になってはいないようす。
むしろ指数よりは儲かっていた…らしい。
まあ調べてないから単純にその言葉を信じるだけだけど。


よく、私が「投資は結果がすべて」と言いますが、
個人の立場で言えば「利益が出ているなら勝ち」であり、
投資家の立場で言えば「アウトパフォームすれば勝ち」なんですね。


なんでアウトパフォームを指標にするの、と言うと、
現金より儲かっていれば勝ち、としてしまうと、
そもそも現金自体がインフレ率により価値が下がっていくものだから、
絶対的な指標で語られるべき対象としては少し微妙だからなんだよね。


また、そもそもVOOとかに投資しておけば、
本当に単純に入金していくだけで年利7%とか硬いわけだからさ。


現金より儲かっていれば、投資していない人よりはすごいけど、
市場の平均より下だったら、そりゃ投資家の目線に立ってみれば、
そいつは投資家としては弱いって話になるわけなんですよね。


閑話休題して狼狽売りの話に戻ると、
例えば5年前にQQQとVOOを買っていたとして、
コロナショックの底の3月20日ほどにで狼狽売りしたとする。


しかしそれでも、QQQは62%のプラスリターン。VOOは17%。
なんなら、コロナ暴落直前のVOOの最高値とさして変わらない。
コロナ暴落直前のVOOなら70%くらいだからだ。
(QQQは暴落前と後で122%→62%)



「そんなのこのときだけじゃん!」
「QQQとVOOの場合だけじゃん!」っていう意見は正しくて、
だからこそ「狼狽売りは必ず間違いだ」という言説にはならない。


さらにはこれが個別グロース株であった場合、
GAFAMのような大型個別グロース株が、
市場と乖離して大いに上昇していればいるほど、
暴落の際には市場平均と比べてあまり資産も減らず、
含み益のままであり、さらにはアウトパフォームしやすい。


これがバリュー、衰退株ならこうはいかない。
利益は出づらい代わりに狼狽売りはし難いかもしれないが、
含み益は少なく、狼狽売りは失敗にしかならない。


グロース大型株は資産額も大きいぶん、
市場における比率も十分に高く、含み益になりやすいので、
言うなれば「衰退するまでに時間的猶予がある」のも強み。


途中で狼狽売りしても、勝ちやすい。
負けにくい上に、利益は出やすい。
安心感も実は高い。


イナゴしてグロース大型株を狼狽売りした人が、
イナゴせずに衰退バリュー投資をガチホ、売却した人よりも、
実はトータルリターンは上だった…。


なんてことにならないといいですねw
少なくとも、直近だとそのパターンはありそう。


だって、なんならコロナショックでも
グロースセクターであるハイテクは下落しなかったからな…。


…まあ、小型グロースだとわからんけどな。
成長してる大型株と違って、成長してる小型株って、
無理してるから耐えられないとかありそうだし。


ちなみに、コロナショックのあとQQQはさらに反発、回復、
爆上げしていくが、かりに「爆上げしなかった場合」
狼狽売りは成功だったということになる。


なぜなら、今の結果から言えば「暴落の底の損切り」という、
最大限ダメージを受けたけれど、トータルはプラスだし、
なんなら普通にVOOよりアウトパフォームしていた。


しかしその後もしさらにガンガン下がっていったなら、
「比較的キズの浅いうちに損切りできた」という高評価に様変わり。


結局狼狽売りは実際ただの損切りという結果でしかない。
やはりそのいかんは単なるリスク選好度の問題であり、
投資結果に直接関わってくるものではないのだ。


自分の投資先が正しいものと見抜けず、
売却後に回復、上昇してしまえばやはり狼狽売りは間違いだし、
自分の投資先が正しいものと見抜いたつもりでも、
狼狽してしまい売った後さらに下がるなら、
狼狽売りでもある程度成功だったという話になる。


もっと言えば、自分の投資先が正しいものと「勘違い」して、
一切狼狽や売却せずに暴落し、最終的に取引停止になれば、
狼狽売りしなかったのは間違いになる。


例えば私とか、今まさにそれだ。
リスク選好度は高く、コロナショックでもTECLを狼狽売りせず、
それどころか大いに買い増しして、大きく資産を伸ばした。


しかし、今後もそればかりが続くとは限らない。
償還レベルにでもならないなら、きっと狼狽売りしないだろうが、
つまり逆に言えば「生きるか、死ぬか」の完全二択というわけだ。


これがまあ、現物ならそうそう償還もないけどね。
さすがにオールドエコノミーのように
明確に衰退期に入ってから、逃げる余裕があるかも。
ただレバレッジETFなら、即死も十分有り得る。


だからこそ、私は狼狽売りそのものは否定しません。
とくにレバレッジETFの狼狽売りはね。


リスク選好度の観点からしたら馬鹿そのものだろうけど、
結果の観点から言えば、前回のコロナショックは成功で、
次の○○ショックはわからないというわけですね。


ていうかレバはボラが荒いからさ、
ガチホより定期的にリバランスした方がいいかもしれんし。
私はめんどいからしないけど。


私ももしかしたら、いずれ狼狽売りしちゃうかもしれません。
投資先はETFといえど、集中投資じみているから、わからない。


その時はすなおに狼狽売りだと認められるよう、
しっかりと謙虚かつ真面目な人間でいられるようにしたいですね。


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