株式投資への考察はどうしても主観的。無配・配当ではなくインデックス投資をすべき

配当銘柄は、あくまで余剰金を分配する以上は、
配当によって株価が下がるという単純な話ではなく、
無配銘柄は無駄に企業内で資産を遊ばせたり、
また事業投資して事業拡大によるリスクが無視できないという意見もあります。


ただ、私はそれを考慮しても尚自社株買いや企業内の事業・設備投資による
利益率拡大に賭ける方がリターンが高まると思っていますし、
それぐらいリスクをとってリターンを上げなければ、
市場平均指数にアンダーパフォームしてしまうことが多いのだから、
やはり無配銘柄への投資が適切だとしています。


しかしこれらは、配当と無配銘柄それぞれの一側面しか見ておらず、
それぞれが有利な面と不利な面をぶつけ合っているだけですから、
どちらが正解だと言い切ることはできず、
確率論的に片方のみが概ね正しいのではないか、
とそれぞれの投資家が個人的な考えを述べるほかありません。
（また、それぞれの銘柄そのものについては考慮していないため、
いくらでも例外があり得る以上、やはり言い切りは不可能です）


結局のところ、株式投資というのは何か一側面を見てこうだとか、
そう単純に言い切れるものではないのであります。


そして、私達表現者…ブロガーなどが言えることは、
その特定の一側面を見て、特定の一意見を述べることだけ。


だからこそ、私が無配グロースを少しだけ肯定し、
配当ディフェンシブ銘柄に対して批判的な意見を時折述べることに関しても、
あくまで「インデックス投資家としての一意見」にしか過ぎないし、
逆に配当株投資家が配当銘柄がいかに優れていると言っても、
「その配当株投資家によるポジショントーク」にしか過ぎません。


もっと言ってしまえば、毎回私が主張している、
「米国（先進国）インデックス投資は常に右肩上がりだった」
「暴落でも二年程度で回復するから安全な投資商品だ」
などというのも、結果的にそうだったからそう言えるだけであって、
むしろ市場平均指数というかなりエントロピーが大きい投資先である以上、
もっともっと多くの思惑や運、様々な要素があるだろうし、
ことはそう単純なことではないでしょう。


そして、それを踏まえた上で言うとしたら、
やはりそれでもインデックス投資をすべきだということが私の考えです。


インデックス投資には不確定要素が関わる部分が見た目上個別株投資より大きいとはいえ、
その比重は個別株投資単体よりも遥かに分散されている以上、
それぞれ単体のリスクは明らかに個別株投資より低く、
また市場平均指数全体に投資する以上、
市場平均指数全体が騰がるか下がるか以外では損しようがないため、
この単純な二択だけの視点で考えた場合、得をする可能性が高いからです。
（なにせ、市場平均指数全体が下がることは世界経済の衰退を意味するため）


個別株投資はインデックス投資より考慮すべき要素数が相対的に少なく見えるが、、
そのそれぞれの比重はインデックス投資より格段に重いわけで、
またインデックス投資とは異なる要素を考慮する必要があり、
実は分析における負担は個別株投資の方が重いまであります。


無配株派も有配株派も、
「あいつはこちらの株についてわかっていない」
「お前のそのデータは不適だ。抜き出す時期によってはこっちのデータのほうが有利だ」
と、それぞれわかったような気になっているだけです。


相手は無知だ、無学だとしていて、
自分は自分のポジションにおいて有利なデータだけ引っ張り出して主張するとか、
結局どうしてもアンフェアで主観が入るものになってしまうわけですよ。


もはや正確な情報なぞいくらでも主観で歪められる以上、
単に事実だけを事実として積み上げていく、
主観やメンタルを無視して適切にシステム化された投資であり、
どの投資家においても平等なリターンをくれる、
間違いのない投資と言えるでしょう。


…ま、そう言いつつ私は米国でも全世界でもなく、
先進国インデックス投資をしているんですけどね。


主観性を排除したインデックス投資をするなら、
それこそ地域ごとの株式投資に対する自分の主観を捨て去り、
完全な客観性を持つ全世界株に投資すべきですが、
その全世界と、リターンに偏重した米国株との中庸である先進国株に投資し、
微妙に主観を交えてしまっている以上、
私もまだまだ大概インデックス投資家として未熟かもしれませんね…＾＾；