2020年12月23日水曜日

単純に、資産形成期で高配当貰って意味あるのか?


何故か資産形成期のくせして、
高配当銘柄に大喜びで投資する人が多い。


リタイア目的で株式投資する場合は、
できるだけ少ない取引回数にしてコストを抑え、
課税をできるだけ繰り延べる方が割が良い。


また、できる限り多くの資産を
株式というリスク資産に回しておいて、
複利上昇に賭けておいた方が良い。


高配当銘柄で資産形成する場合、
その単利を複利に加算するためには、
結局再投資するハメになる。
それって何の意味があるのか?という話。



もちろんコストを圧倒的に上回るくらいに
高いリターンを挙げられるなら
多少の手数料や課税なんて些事になるんだけど、
高配当銘柄は大概そんな爆益を出す性質がない。


衰退していたり、事業投資する余地が
ないからこそ高配当なのだから…。


とくに配当を出すための資金を捻出するため、
人を解雇したり事業縮小したりするしなあ…。


反発して一発逆転なんて物理的にかなりシビアでしょう。
ゆるやか~に上昇はもしかしたらあるかもだけど、
ゆるやかにお金持ちになりたいんか?
それってだからインデックス投資で良くね(ry


年間200万の配当でセミリタイア!って、
目標にして「今」高配当投資やる人とかいるけど、
リタイア後に貰うならまだしも、
今もらっても意味ないし…。


大体年間200万って、
30%の課税を考えたら290万くらい必要だし。


つまり投資元本は配当率5%でも6000万くらい必要だし。
それもう資産形成できてるじゃん、ほぼ…。


そんで資産形成期では、その290万から毎回90万も
ぶんどられたあとの200万をわざわざ
もう一回わざわざ再投資する必要がある。
もうこの時点で資産形成期に高配当投資は非常に不味い。


小学校以下の算数でわかる。
年利5%の無配株と、年間配当5%の高配当株。


その両方に100万円投資していたとして、
資産形成期だから配当を使う余地がないとする。


すると無配株はそのまま投資し続けるとして、
高配当銘柄は複利を無駄にしないために
配当を再投資するわけ。


二年目には無配株はそのまま105万になるけど、
高配当株は税引き後再投資した場合、
配当5万×課税30%=1.5万マイナス。


手数料や為替を考慮しないようにしても、
高配当銘柄でのリターンは103.5万…。
同条件の無配銘柄と比べて1.5%の劣後。


これが資産形成期が長ければ長いほど、
複利の関係でさらにどんどん劣後していく。


無配は+5%のベースで上昇していって、
105万、110.5万、115.76万、121.55万となるが、
高配当銘柄は+5%が課税で3.5%のリターンになるため、
103.5万、107.12万、110.87万、114.75万…。


同条件の無配株と高配当株は、
たった4年で-6.8万、5.5%の劣後。


せっかく同条件でフェアに計算しても、
たまに「そもそも無配と配当を比べるのがおかしい」とか、
「シミュレーションどおりにいくわけない」とか、
色々と謎なフォローしてくる人もいるけど…。


どうしても課税が引っかかってくる以上
資産形成期においてはできるだけ非課税か
再投資する必要が無いほうが有利っていうのは
もう単純にどうしようもない事実だからどうしようもない。


しかもその年にマイナスリターンでも絶対課税されるし。
ボラが低いと買い増ししても反発が弱いし、
あと配当の再投資で所得単価が騰って含み損にもなりやすいし。
どっちかというと高配当株に有利なシミュレーションだと思うけど。


銘柄ごとにそれぞれ実力が違うのだから
もちろん多少の差異は生まれるだろうけど、
あくまで配当再投資に絞った話では
確実に不利ってことはもう本当にそうだから、
そこに関してはどうしようもないじゃないか…。


なお、リタイア後に高配当銘柄を持つ場合や、
あるいは資産形成期でも貰った配当を
再投資せずにそのまま使う場合なら、
それって無配株を売却するのとあまり
変わり無いんじゃないの?というフォローもできそうだけど…。


でもその場合って、いわゆる
「短期トレード」の側面が強い。


リタイア後に6000万あって、配当率5%、
それで税引後年間配当額200万を狙うっていうのは、
「その6000万が必ず5%の利益を出す」っていう
期待前提の話が必要。
実質6000万を一つの銘柄にぶちこんでるのと同じこと。


6000万が減ったら配当は動かずとも資産は減るし、
減配しただけで一気に目算が崩れる。


儲かったから多めに売っとこうという対応もできないし、
損失が拡大している時はじっとしてるなんてこともできない。


配当時期はバラバラで自分で選べない。
額も選べない。不景気でも勝手に配当を出してくる。
元本が割れても絶対課税される。


これがインデックス投資だったら
選んだ銘柄が外れるということもほぼなく、
いずれ騰がるという保証もほぼ担保され、
売却時期も額もちゃんと自分で選べる、
その気になれば不景気の時は売らないとかもできるんだけど…。


しかしそういう人たちは何故かインデックス投資を選ばない。
おかしいな、アウトパフォームを狙うならまだしも、
安定性という面では高配当銘柄数種よりは高いと思うんだが。



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7 件のコメント:

  1. バフェット鬼太郎12月 23, 2020

    おい、鬼太郎
    なんだい、とうさん
    邪悪なウィンクをする奴が
    ブログランキングですぐそばに、近寄っている
    DQNとか、おわたとか
    2ちゃんねるが好きな奴なのは、間違いない

    彼が、一昔前好んでいたのが、東京電力の株
    この株も、一昔前は、東京電力集中投資家達が、大損した銘柄ではある

    高配当株は、何が良いか?
    邪悪なウィンクをしている彼は、一昔前に語っている
    Mcdとkoで、十分やろと、そう語っている

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    返信
    1. バフェット鬼太郎12月 24, 2020

      おい、鬼太郎
      なんだい父さん

      何か、ARKKもどきに投資出来る
      日本の投資信託があるらしい

      その名は、グローバル プロスペクティブファンド
      みずほ証券でしか買えない点がネックだが
      ARKK流の投資を楽しめるとのこと

      削除
    2. ツッコミどころしかないけどわりと有用なのか知らん面白い情報でワロタ
      でも、マクドナルドやコカコーラの配当率で満足できるならもうvooでもいいかなと思います。

      グローバルプロスペクティブファンドについては存じ上げませんでした。
      年初来128%と、ARKKの167%に並ぶくらいの凄まじいリターンですね…。
      面白いですね、教えてくださってありがとうございます。

      削除
  2. 一個人投資家の資産形成期~リタイア~寿命まで高配当をずっと維持してくれる企業が存在し、自分は適切にそれら企業の株を選択しポートフォリオを管理し続けられるという根拠なき自信を持ってしまう人がいます。
    シーゲル本が聖書となり、BF太郎氏、三菱サラリーマン氏らが布教した宗派です。
    インデックスを超えるパフォーマンスを上げられて、かつセミリタイアにぴったりだと飛びつく人が続出しました。
    少しまともな人なら目の前の高配当株が本当に自分の都合よくずっと半永久的に高配当株であり続けてくれるか、仮にそんな株が実在したとして最適な個別株ポートフォリオを組み続けることがいかにムリゲーなことかを理解します。
    それでも諦めきれない人は高配当株ETFに流れます。
    しかし、本当にまともな人なら高配当株ETFの弱点やデメリットにも気付き、時価総額加重平均インデックスに転向します。
    コロナショックで高配当株から足を洗った人が多かったですね。

    時価総額加重平均インデックス投資を始めたら、あとは「4%ルール」なりの手法で目処が立つまで入金投資し続けるだけ。
    本来はこれで投資のゴールなのですが、インデックス投資の資産増加スピードでは満足できない人はとにかく早く金持ちになりたいと、飛び道具に手を出し始めます。
    コロナショック後に史上空前の金融緩和モードに入ったことでこの飛び道具がワークしました。
    IPO株や小型グロース、レバレッジ、暗号通貨・・・
    今はFRB主催のパーティの真最中なので酔っ払い達が会場の主役になっています。
    降りたら負けの相場です。
    パーティがいつまで続くかはわかりません。

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    1. 攻めをするならグロース、攻めないならインデックス。
      この二極を何を勘違いしたのか高配当というファクターという道に分岐させてしまうのが良くないと思います。
      長期投資によれば寄るほど、もうインデックス投資でいいじゃん、労働収入だけでいいじゃん、って話になるのは明白なのに…。

      コロナショックで一部の高配当投資家の人はインデックス投資に転向しましたが、減配のロイヤルダッチシェルを見てみぬふりして、雇用消してまで増配するエクソンモービルの配当だけに目を向けたり、まだまだ一部では洗脳は溶けきれません…。

      実際、今は狂乱の相場にも思えるのですが、終わりはまったくわからないどころか、高配当投資などで日和り、乗らなきゃ乗らないでかなりインフレに負けてしまいます。
      今後も強気に投資したいところですね。

      削除
  3. うにぞう12月 23, 2020

    おそらく高配当投資家はこの市場の浮かれ騒ぎで多くは転向したのではないでしょうか?
    一部は「SPYD増配したけどアンチは息してる?」と喜んでいましたが…
    こっちは新鮮な空気ががんがん入りすぎて逆に変な方向に呼吸してしまいそうです。

    かくいう自分もインデックス投資、セクターETF投資だったはずが、気づけば合わせて資産の5%弱ですがグロース個別株と暗号通貨を持っていました。
    ここから強い意志をもってこれ以上比率を上げないように頑張ります。
    誰か音楽が鳴り終わったときはそう教えて下さい。

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    返信
    1. 米国株ブログ村で確認できる限りは2人、ツイッターでは多くの高配当投資家さんがバフェット太郎流に見切りを付けました。
      もちろんまだまだ根強いファンはいます。
      もしコロナ後に財政出動がなければもしかしたら長期低迷からの高配当時代が来たかもしれませんがね…残念ながらアメリカは日本みたいな長期デフレか本当に怖いようです。金利もバリ下げ、と。
      しかしSPYDのトータルリターンは相変わらず酷く、そして増配しても通年では5%いくかどうかなのであまり誇れないはずですけどね…。

      攻撃的なポートフォリオにする場合は、私のように失ってもいい額か、あるいは全ツッパの方が良いかもしれませんね。
      うにぞうさんはどうしても怖く感じるなら、将来目指す資産成熟期における現在の資産比率とその複利差からそんなに攻撃的ではないと考えてみてはいかがでしょうか。
      現在の10万円は十年後には20万円かもしれませんが、それを捨ててでも10年後に0万か200万かにするかどうか、というように。

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