いわゆる高配当銘柄というのは、大体が成熟企業。
つまりは設備投資や事業展開をしてもそれ以上成長し得ない、
事業などが成熟した企業が高配当銘柄になるパターンが多いですね。
水道や電力などの公共銘柄、タバコ銘柄、石油銘柄など、
確かにこれらは設備投資してもあまり利益が見込めないでしょう。
…というか、設備投資しようがないのでは?
なればこそ、ただ内部で資産を腐らせておくよりは、
株主にしっかり還元しようという姿勢はとても素晴らしいです。
そうすれば株主からの人気も高まるし、より株価も上がります。
企業としてとても誠実な対応とも思えますね。
さすが米国株といえるでしょう。
しかしながら、あのバフェットも言っているように、
株式投資においては企業成長こそが利益の源泉となるものであり、
利益率という面では、それはとても非効率としか言いようがありません。
(※)
ウォーレン・バフェット(本物)は配当銘柄に若干否定的
https://mailbox009.blogspot.com/2019/07/blog-post_18.html
私達投資家は株主を尊重してほしいというだけで投資しているのではなく、
なにより利益を得たいという理由を一番に投資しているのですから。
いわば高配当銘柄は、事業が成熟しているため安定し、
株主を尊重する素晴らしい企業でありながらも、
逆に言えば、「本来事業成長に回すべき資産を手放し、
利益の拡大を諦めた企業でもある」とも言えてしまうのです。
設備投資や事業投資に際限など実質的になく、
配当銘柄のその姿勢は、利益の拡大を諦めた、
個別株投資においては本来そぐわない、
リスクを取らない逃げの姿勢にしか過ぎません。
また、仮に設備投資や事業投資する余地がなくなったとしても、
ふつう企業は内部留保してリスクに備えたり、他事業を買収したり、
自社株買いをしてさらに株価を上げたりすることもできます。
しかもその場合は課税されません。
私達外部の人間である投資家より、
企業内で適切に資産を運用してもらったほうがマシだと思いませんか?
(それより、そんなエリート達よりも自分のほうが賢いと思いますか?)
たとえ成熟してもやりようがあるってことです。
むしろ別事業に手を出してさらに利益率を高める事もできます。
もちろんそれ自体にもリスクはありますけどね。
ただそのリスクは株式会社全体に言えることなので、
それにはじまったことではないかと…。
資産形成期において、個別株投資に手を出すからには、
どうしたってリスクを取って市場にアウトパフォームせざるを得ず、
それができない、その勇気がないのなら、
最初からインデックス投資だけやっておけば良いのです。
なぜ、資産形成期という、
本来ガンガンリスクとって利益を上げて資産を作っていかねばならぬときに、
わざわざ成長率も悪く、課税面でも不利な配当銘柄に手を出してしまうのか。
結局のところ、自分の思い切りが良くないだけ、
勇気がないだけなら、開き直って
「配当が振り込まれないと怖いんです」
とさめざめ泣いて怯えて震えてしまうほうがよほど正直です。
もっとも、そうして開き直ってしまうのなら、
もっともっと思い切り開き直って、素直に自分の無力さを見つめて、
はなからインデックス投資のみ一本に絞りましょう。
中途半端な姿勢は、何よりも悪手です。
個別株投資というリスクの高い投資をしておいて、
リスクを取りたくないからディフェンシブや配当に手を出すくらいなら、
早いうちにインデックス投資に鞍替えしてしまうほうが利口と言えるでしょう。
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